CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

T805

シリアルコントローラ

今回、ボード上に実装したシリアルコントローラSCN2681(DUART)は初めて使う品番ですが、フィリップス社のマニュアルが見つかったのでざっと確認しておきます。 機能は非同期調歩型シリアルコントローラが2組、ボーレートジェネレータ、タイマ/カウンタ、割込…

コーディング開始

I/Oも用意できたのでいよいよ意味のあるプログラムを書いてみますが、いくつか準備があります。 1.2段階ジャンプ これはトランスピュータのアーキテクチャを調べ始めた時にも検討していましたがリセットベクタがメモリ空間の最上位-2:Bootstrap(0x7FFFF…

I/O拡張

ROMのアクセスがうまくいってるようなので次はLEDチカチカをやりたいところなんですが、ボード上のパラレルLEDは単純にデータバスをラッチしているのではなくシリアルコントローラ(DUART)SCN2681の汎用出力ポートに接続しています そのためこれの周辺部品…

マシンサイクル

ボード上のトランスピュータIMST805は入力クロックClockin=4.9152MHzの4倍のProcClockOut=19.6608MHzを内部生成して各種タイミング信号を発生させます。 マニュアルのメモリアクセス関連の説明を読んでみました。 まずProcClockOutの半周期ごとにマシンサイ…

動作クロック

CPUの動作クロック周波数についてちょっと勘違いしてました。外部から与えるクロックClockinはCPU内部で5逓倍されると思い込んでましたがデータシートをよく見てみるとこれはオーダー時の速度サフィックス指定によるものでIMST805-G25Sならば倍率PLLxは5.0で…

最小ループ再び

パタンの修正ができたので、信号線をプローブして電源ON! ・・とその前に。 今回ROM(U16)へのデータバスの引き込みを修正しました 修正前:D24 D23 D21 D20 D19 D18 D17 D16 修正後:D22 D23 D21 D20 D19 D18 D17 D16 つまりD23は元々つながっていましたがD…

パタン補修

まずPLCCソケット間のラインから。隙間は約2.5mmしかありませんがルータにハイスビットを装着して切削できました 切断前 切断後 もう一か所の切断箇所は基板の裏面なのとパタン密度が低いのでこちらは簡単 切断前 切断後 それよりハンダ付けした時の飛沫なの…

修復計画

見れば明らかなんですがROM(U16)に接続されるデータバスがD16~D23になるべきところがD22をすっ飛ばしてD23、D24になっちゃってるわけです。D24は本来つながるべきU17にも行っているので接続先が重複してしまってます。番号のカウントを先走ったか「時そば…

接続ミス発見

ここのところまで、起きている現象がNS32032のトラブルとそっくりです。ソフトウェアはこれ以上単純にできず間違えようがない。となるとなにか物理的に配線ミスしてるとしか思えません。 先ずはROMの制御線まわりを検図・・テレコとかはなさそうです。 次に…

ROM入れ替え

最小ループとして得られたコード「600E」の意味を考えてみます。ぱっと見これは16ビット固定長命令にも見えますが、トランスピュータの命令体系は8ビット固定長であって実は2個の命令の組合せであることがわかります code mnemonic function operation Oreg…

最小ループ

いよいよトランスピュータ上で動作するプログラムを作成してみます。いつものようにコードは一番簡単な最小ループ「j $」、リセットベクタはメモリ空間の最後の2バイトを指すので開始番地を0x7FFFFFFEにしてアセンブルします アセンブルは瞬時に終わって実行…

アドレスデコーダ

とりあえずデータバス、アドレスバスはパタパタ動いているのでCPUは何かしら動作しようとしているのは判りますが外部メモリがつながっていないので、浮いているデータバスから不定のコードをフェッチしてしまい、どこにジャンプして何をしてるのかが全く分か…

CPU実装

トランスピュータIMST805をソケットに挿しこみました。外部メモリは全くない状態ですがこのまま電源ONしてみます CPUから直接出力されるステータス信号MEMSTATUS0はアドレスバスのラッチ信号に使いますがここにパルスが出力されていました 周期は4.9MHzでこ…

ピン電圧

トランスピュータがささるPGAソケットの各ピンの電圧を測って然るべき信号が来ているか確認をしています ・VDD、GNDのように電源に直接接続されている端子 ・CLOCK、RESETのように外部で生成して与えられる信号 ・ProcSpeedSelectなどプルアップ/プルダウン…

部品実装中

チップCR,LEDのはんだ付けが完了しました 部品総数からいうと75%くらい占めていますが基板の見た目はまだほとんど変わってません

部品実装開始

トランスピュータ基板にやっと部品実装始めました。先ずは0.1uFのパスコン20個から。 いつものようにこの状態で電源コネクタからみた静電容量を測定しました。 測定値は1.95uF、直流抵抗は無限大でここまで問題なしです 部品リスト上で済んだところを塗潰し…

ソケット加工

本番のPGAソケットでピン抜きしてみます。 左が加工前の100ピンPGA、右が中央の4×4、計16本のピンを抜いた加工後の84ピンPGAになった状態です。このソケットのピンは細く軟らかかったのでそのまま押すとピンがぐにゃっと曲がってしまいます。そのためまず根…

ピン抜き

2023年最初のプロジェクトですがしばらくお蔵入りになっていたT805トランスピュータボードをようやく再開することにします 発注した基板はできていてあとは部品実装するだけ。ハードに関して技術的問題点は残ってないはずですが、細かいメカ加工としてPGAソ…

PGAソケット(2)

探していたトランスピュータ用のPGAソケットですが、コメントいただいたefialtes_htnさんに教えてもらった10×10グリッド100ピンのソケットを購入できました。 中心部の4×4計16本のピンを抜けば84ピンになります。フルグリッドのものからピンを減じるという発…

基板到着

T805トランスピュータ基板とTLCS-900/ROMライタ基板が到着。 今回は発注から到着までちょうど3週間でした。うちshippedからの輸送に半分の10日かかってますが急ぎでもないので全くOKです。ただ送料の安いJapanDirectを選択したので入港して大阪の佐川の営業…

PGAソケット

トランスピュータIMST805に適合する10×10 84ピンのPGAソケットを探していたのですがなかなか見つかりません。とりあえず手に入れたのがこのような10×10 68ピンでMC68000のPGAパッケージに合うタイプです。 これを商品ページで見たとき、最内周にコンタクトの…

GNDベタ追加

基板の裏表にGNDのベタ領域を追加して塗りつぶしました ベタを追加してからラインの引き回しを修正する場合があります。ベタ領域を分断するようなラインの引き回しを変えるとか、ベタパタンが「浸み込まない」ような空白エリアにベタが流れ込むように流路を…

部品追加

もうパタンの引き回しも確定し細かい手直しも始めたのですが、今になって回路図へ部品の追加がしたくなってきました。 ボードが全く動かないとき、ハードデバッグをどう進めるかはいつも悩むところです。データバスをラッチするパラレルLEDは基本的なところ…

配置見直し

部品の配置を見直して再度オートルータをかけました。ルーティングに15分、直後のビア数は230個くらいでしたが、その後のオプティマイズでは3時間くらいたったところでビア数150個前後で変化しなくなったのでそこで打切りました 左側に4個並んでいるコネクタ…

シリアルコントローラ

トランスピュータは自分自身でリンクを持っていて、さらにリンクアダプタを使えば汎用CPUの8ビットバスにもつながるので他にシリアルコントローラは要らないのですがボード単体でデバッグすることも考え接続しておくことにします。 採用したのはフィリップス…

仮ルーティング

つなぐところはつないで一応ERCの警告は0にしたうえでオートルータをかけてみました。回路図自体の直しはまだ多少あるかもしれませんが、規模として引ききれるかどうか、変なところに配線が集中しないかの見積もりのためです ラッツネストは恐ろしい状況でし…

結線もうすこし

接続先がだんだん解決してきて警告があと3つになりました ICパッケージの選択はまだ悩んでます。SRAMを600mil幅DIPにしても部品配置はできるしついでにアドレスラッチもDIPにしてみました バスまわりの接続に余裕ができるかもしれません

ほぼ結線完了

実装する部品はほぼ回路図に配置して結線も完了。接続先を思案中のピンだけ残っていてERCのエラーが12件ありますが、これもじきかたがつきます。 基板上の部品配置はわりとゆったり。位置の微調整とフットプリントが現物と合っているかはこれから確認してい…

構成見直し

T805のデータバス幅は32ビット、アドレス空間は32ビットでCPUからは全ビットマルチプレクスされて出力されています。そのためアドレスラッチも32ビット、8ビットラッチ74HC573だったら4個必要と考えて設計しましたが、実際に配置できるメモリはごくわずかで2…

結線開始

回路図上のネット接続を始めました。バスラインはコピペでチャッチャッとできるのでCPU~アドレスラッチ/データバッファ~ROM/RAMあたりを一気に入力、ボード図でラッツネストを表示させたところです。 これがほぼ配線の主体になりますがラッチ、バッファま…