CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

コンデンサ交換

電源基板上のコンデンサC1018と抵抗R1018を付け替えました。コンデンサは足のピッチが広いのでフォーミングして挿入。ちょっと格好が悪いですがまあいいでしょう

 

さてあとは分解したのと逆の手順でコネクタ接続・ネジ締めで組み上げていけば・・と思っていたのですが、電源ユニットを筐体に戻そうとした時に手が止まりました。

電源ユニットの隣に装着されているオプションカード?から短いシッポのようなケーブルが出ています。あれこんなコネクタ外した憶えないしどこに刺さっていたかがわかりません。ユニットを取り出そうとゴリゴリやってるうちに勝手に抜けちゃったのでしょう。ちょっとまずいかも

 

外さなくてもよいオプションカードも抜いてみました。ケーブルは電源パスコンの根元に行ってるのでオプションカードに直に電源を供給するためのようです

 

このオシロは製造銘板にオプション05がインストールされているとマーキングされていました。オプション05とはマニュアルを見るとTVのライントリガをかける機能拡張のようです。基板は他のオプションと共用のようでほとんどが未実装でMC68B40(タイマカウンタ)と若干の周辺だけが載っています

カードの装着方法はオプション側のマニュアルにあるようで、本体のサービスマニュアルには記載がありません。しかも、今の時代もはや測定のターゲットとなるアナログTV自体が存在しないし、このカードは引っこ抜いてしまってもいいかもしれません

コンデンサ到着

注文していた部品が到着しました。

あれれなんかサイズがでかい・・・ PME265という別シリーズのようです

 

これを注文していて、同封されてきた明細表にも明記されていますが

ブツはこちらが来てしまったようです。ピックアップで取り違えちゃったか、管理がごっちゃなのか・・・

 

返品、交換してもらうのも面倒だし、もうこれでよいでしょう。データシートのスペックを見ても耐圧は同じでサイズ以外何が違うかよくわかりません

 

実測してみるとC=0.056uF(誤差±20%の上限)、tanδ=0.013(許容上限)ですがまぁこれも良し。


直列抵抗30Ω/1Wはうっかり注文忘れましたがこんな抵抗値/電力のものを10本100本持っても使いようがないので部品箱探してみたら、たまたま酸化金属皮膜抵抗47Ω/3W(たぶん)・・が出てきたのでこれにします。サイズはほぼ一緒ですね

容量測定

外したコンデンサですがRIFAというメーカのPME271Mというシリーズのようです

 

PME271で検索するとデータシートや写真がたくさんヒットするのでポピュラーなものなんでしょう。「0.068uF X2」などとマーキングがあるので1つのパッケージにコンデンサが2個封入された特殊なものかと最初思ったのですが外してみれば普通の2本足のフィルムコンデンサです。「X2」はライン間にまたがるX接続用の意でした。

 

外したものの容量を測ってみました。0.11uFと静電容量は2倍くらいになり誘電正接tanδ0.2にもなっています。データシート上はDissipation factor≦1.3%@1kHzなんでもうダメダメです。誘電体が燃えて絶縁が悪くなってますね

 

30Ωの抵抗の方は表面の塗装は何ともありませんが2kΩくらいになっていてやはり燃えてます

 

容量が同じではないですが同シリーズのものが某店の通販にあったので注文しておきました。

 

部位特定

電源基板上の部品を電解コンデンサに限定せず丹念に見ていったら、怪しいところが見つかりました。AC入力系のフィルムコンデンサですがなんかヒビ入ってます

 

 

横からみるとまぁ結構派手にやらかしてて黒い飛沫も基板に飛んでました

 

たぶんこのコンデンサが破裂して白煙が出たようです。たしかに煙がでたとき電解コン特有の生臭さいニオイではなかったんでこれで当たりでしょう。

 

さて回路上の挿入位置ですが・・・こういうときサービスマニュアルがネット上で見つかるというのはほんとに助かります。

場所はAC入力、パワースイッチの直後。スナバーというかスパークキラーのようなものでしょう。これで場所がわかってちょっと安心。0Vか100Vかの1次側の事故なので、2次側主回路に過電圧が印加されてしまったということはないハズ

破裂したC1018 0.068uFと直列抵抗R1018 30Ω・・これも状況からいって無事ではないでしょう・・・を取り外し。コンデンサは横にも亀裂ができてましたが抵抗は見た目何でもない感じはします

 

まったく同じコンデンサ(おそらく同ロット)を使っているC1016も一緒に交換したいところですがこれはちょっと保留

これらのCRはなくてもACは供給できるのでオシロとしては動作するはずですが一応補修品を探してみます

電源ユニット取り出し

接続されているコネクタをいくつか抜いて筐体にヒートシンクを固定しているネジを外すと、ごろんと電源ユニットが取れました。

この表に見えるAC入力系+シリーズレギュレータと思われる基板とスイッチングレギュレータ基板の2枚が抱き合わせになっています。

 

基板を観察しているのですが破裂したものとか焼損したらしき部品がちょっと見つかりません。一番怪しいと思っていた電解コンデンサは、もし破裂しているとセパレータの紙や電解液がまき散らされて大惨事になってるはずですが基板は見た目実にきれいです。基板右端の1次側平滑とおもわれる青いコンデンサは、爆発するのを想定しているのかブロック交換でメンテ性を良くするためか黒いモールドに入ってます。でもこれも大丈夫そう。

小さいコンデンサ類も膨らんでいるとか液漏れしているとかはなさそうです

 

ところで抱き合わせ2枚の基板を相互接続するのにこんなパーツが使われています。基板側にコンタクトを直付けしてそれを串刺し貫通する櫛の歯状のピンでこういうパーツは初めて見ました。

 

この基板には4か所で使われていました。モールド部分に基板の孔と勘合するキーが付いていて、しかもその位置も違うので場所や方向を間違えないようにできています。ピン数が同じならどこにどの向きに挿入してもOKのはずなんですがね

 

オシロ故障

自作の安定化電源の残留ノイズがどれくらいあるのかとオシロで見てたのですがデジタルオシロだと測定器自体のノイズが大きく何を見てるのかわかりません

ではアナログで見ておくかと久々にアナログオシロTektronix2455Bを引っぱり出してきました。

 

電源を入れるのはもう何年振りでしょうか。測定準備のためにキャリブレーションとかしていたのですが、突然機体内部から「バン!」と破裂音。白い煙が出てきたので慌てて電源を切りました。

これは大ショックです。中古品とはいえ結構値が張ったものだったのですっかり落胆してしばらく放置していました。

 

ここ数日になってやっと思い立ち、ダメ元で中を開けてみました。復旧不可ならバラバラに分解して危険物で処分するしかありません。

 

分解の仕方ですが先ず後面パネルを外すと筒状のケースがそっくり後ろに抜き取ることができます。ネジは全てトルクスが使われています。

筐体底面に取り付けてあるメインボードが現れました。大きなヒートシンクが付いたまるで電力用素子のような部品がいくつかついてますがこれらはアナログのプリアンプやトリガ用のコンパレータで高速動作のため電力も大食いするようです。ざっと見た感じでは特に破裂したような部品は見られません

基板中央を上下に縦断しているクランク状のプラスチック部品は前面パネルの電源スイッチ押下を機体後部にある電源基板上のスイッチに伝えるロッドです

 

筐体上面はシールド板で覆われています

 

これを取り去ると電源ユニットとブラウン管が現れます。それにしても内部はキレイです。もっと埃を吸い込んでいるかと思っていたのですが、まさに昨日生産されたかのような状態です

やはりヤバそうなのは電源周りでしょうか

ニキシー管電源

寄せ集め基板で最後に残っていたニキシー管用電源基板にやっと着手しました。

 

 

回路はDCDCコンバータ用NJM2360に外付けFETを付けた昇圧回路でネットでよく見かけるものです。FETのターンOFFを早めるためゲートに電荷引き抜きのPNPトランジスタが追加されてます。

 

手持ちの部品で組み立て。抵抗値などはありものを使ったので設計値とは異なってます

 

早速動作させてみました。

入力電圧12V、出力電圧180Vの設定で負荷にはNECニキシー管CD93Pをつなげています。

この管のスペックはよくわからないのですがプレート抵抗を22kΩでいい感じに発光しました。

この時の1次電流100mA、2次電流2.5mAで効率は約37%でした。効率悪いですがどうなんでしょうか