CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

VFD電源いちおう完成

トランスを少し巻きなおしました。2次出力を26Vにするとその時点でヒータ巻線の3次出力が3Vrmsくらいになったのでこのまま2次を27~28VになるようにDUTYを上げるとヒータ電圧が定格を越えるかもしれません。12回巻×2を10回巻×2にしました。

巻き直し後のトランスの実測値。巻が少ないところは理論値に近いですが2次巻の150回はカウント間違えたかも。

これを電源基板に載せてVFDモジュールに実装。電源基板出力端で2次出力Va27.6Vに合わせこみました。ADCとの比較定数VOUTと負荷がかかった状態でのVaの関係はVa=0.054*VOUT-0.24 とリニアな関係になったのでPICのプログラムに      #define VOUT 516  を埋め込んでいます  

 

 

この状態での各種波形ですが、先ずはPICのPWM出力。20kHzでDUTYは約40%で安定しています。

 

グリッドドライブ波形。波高値は約26.6V出ています。電源出力との約1Vの違いは桁ドライブのトランジスタアレイTD62783の飽和電圧でこれはうっかりしていました。

飽和電圧込みでVaはさらに上げて28~29VにすればいいんでしょうがVOUTをその設定にするとリニア制御領域を外れるのかハンチング動作するようになり出力が安定しないのでこれで良しとしておきます。2次巻線をもう少し増やすといいのかもしれません。

 

ヒータ負荷がかかった状態での3次出力です。矩形波を少し削ったような波形で約8Vp-pでています。

これの真の実効値を測定するのは難しいですが、図形的にVrms=√(∫v^2(t)dt/T)を机上計算してみると3.5~3.6くらい。ヒータの定格値はAC3Vrmsなのでまぁまぁなところでしょう。

ということで各出力、ほぼ希望通りのものが得られたのでいちおう完成とします。

今回ドライブ回路設計は教科書通りで2次巻線のフィードバック制御も割りとうまくいきましたが、非安定の3次巻線は難しいところです。3次巻線電圧は2次出力の設定電圧、消費電流(DUTY比)、3次巻線自身の消費電流に影響受けるので負荷をつないだ状態でカット&トライするしかありません。

もっとも非安定のACのまま使うのはVFDのヒータ用くらいで、本来は取り出したACを全波整流、3端子レギュレータで安定化して絶縁電源として使うのが有用かもしれません