CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

CPU実装

トランスピュータIMST805をソケットに挿しこみました。外部メモリは全くない状態ですがこのまま電源ONしてみます

CPUから直接出力されるステータス信号MEMSTATUS0はアドレスバスのラッチ信号に使いますがここにパルスが出力されていました

周期は4.9MHzでこれはCPUに入力しているクロックと同じです。ということはCPU内部ではクロックをPLLで逓倍して動作しているようでこれを含め、CPUは動作しているっぽいことがわかりました

マイラコンデンサ

アナログ系の謎プロジェクトではちょっとづつ値の違うコンデンサを大量に使うので中国通販でポリエステルフィルムコンデンサのアソート物を買ってみました。こういう用途ではアソート品で揃えるのが理にかなってます。

商品は無事到着。この深緑のモールドがなんか懐かしい、いわゆるマイラコンデンサですね。最近のパーツ屋の店頭ではめっきり見かけません。

31種類の値で各20個づつ計620個、それで約1700円なので1個3円弱です。E12系列でほしかったので歯抜けしていた183(0.018uF)823(0.082uF)をバラで買い足してますがこちらも25個で80円足らずです

 

なんか異様に安いですが品質は大丈夫でしょうか。まあこんな単純な構造のものにホンモノもニセモノも違いない気もしますが。

適当に抜き出した103J(0.01uF±5%)を測定してみると・・・

ちゃんと許容範囲に入ってます。tanδも0.01以下で十分な性能でしょう

 

ちなみに最近入手できるタイプのフィルムコンデンサ・・メーカはルビコン?の104K(0.1uF±10%)でもこんな程度です

 

ついでに手持ちで最も高級そうなコンデンサ双信電機のマイカコンデンサ(10000pF±0.5%)だとさすがtanδは測定限界以下。でも容量がずれてます。これは測定器側の確度の問題か。

 

パーツ箱にころがっていた102と書かれた茶色いモールドがあったのでシルバードマイカ1000pFかな、と思って測ってみたら・・1kΩの抵抗でした

 

ピン電圧

トランスピュータがささるPGAソケットの各ピンの電圧を測って然るべき信号が来ているか確認をしています

VDD、GNDのように電源に直接接続されている端子

CLOCK、RESETのように外部で生成して与えられる信号

ProcSpeedSelectなどプルアップ/プルダウンでロジックが固定されている端子

MemWaitなどCPLDから信号をもらう入力端子

これらはHIかLOWかになっているので電圧を見れば正しく接続しているかがわかります

それら以外の
RefreshPending等どこにもつながっていないOPENピン

・メモリアドレス等CPLDに信号を与える出力端子

これらはハイインピーダンスになっているはずなんですがCPLDにつながる出力端子にも低インピーダンスのLOWが観測されなんか変です。これはテスタでは見つけるのが難しいかもしれません。ここではTriStateもわかるロジックチェッカを当てて気付きました

 

QuartusのマニュアルでCPLDの未使用ピンの扱いを見てみたらそれに関する記述がありました。デバイスにもよると思いますが未使用(ピンが未定義)の端子はデフォルトで「As output an unspecified signal」になってしまうようです

これを明示的に入力(ハイインピーダンス)にするためには未使用端子にもそれぞれに「As input tri-stated」を設定してやる必要があるようです

これはちょっと危ないところでした。うっかりこのままCPUを差し込んでいたら出力端子がGNDに地絡してしまい最悪端子を壊していたかもしれません

CPLD仮設計

CPU単体で動作を確認するためCPUに入力される信号でCPLDが生成しているものを確定しておきます。

CPLD(EPM7064S)の仮ロジックをQuartusⅡで回路図入力しました。REQ/WAIT関係はとりあえず「0」に固定、CPUから出力される周辺用クロックを分周してチェックできるよう74393相当のインスタンスも入れこみました。

 

基板設計時に適当に決めてしまったピン配置と合致させるためPinPlanerでピン再配置

コンパイル出力されたHDLやRTL表記でもそのままの内容のものができています

プログラムしたCPLDを基板に挿入しました。これでCPUソケットに各種信号が来ていることを確認出来たらCPUを挿しこめます

 

 

CPUまわり実装

チップ部品に続いてスルーホール部品も実装開始しました。

まずはCPU周り。水晶発振器とリセットIC、DIPスイッチを実装すればソケットで必要な信号が来ているかの確認までできます。CPUソケットは挿入するまでコンタクトにゴミが入らないようにマスキングテープで養生してあります。

この状態で電源を投入。クロックとリセット信号は問題ありません

挿入部品は手持ち品だけでいけると思ってたのですが、いざ始めてみるとタクトスイッチとか28ピンDIPソケットとか細かいものが無いのがわかりこんど買い出しです

基板到着

「出来上がった10枚の基板を全部使い切るプロジェクト(仮)」の基板が出来上がってきました。注文してから12日目で最短です。

左の75×75mmが10枚で$5、右の100×100mmは本当は1枚でいいのですが5枚で$2

 

部品実装密度は低く、ラインも0.4mmのゆったりルールですが仕上がりは全く問題なし。シルクもきれいに出来てます

それにしても送料別ですが5枚で約270円、55円/枚というのが驚きです。

じつは別プロジェクトのリズム音源はほんとうに試作の1枚でいいので自作エッチングで、とも考えていたのですが100×100mmの片面感光生基板が1枚600円くらいしたりするわけです。それにフィルム作成、感光、現像、エッチング、穴あけ、廃液処理の手間をかけてレジスト無し、シルク無しの基板を作る意味がどこにあるのか。となりますね