CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

部品実装開始

トランスピュータ基板にやっと部品実装始めました。先ずは0.1uFのパスコン20個から。

いつものようにこの状態で電源コネクタからみた静電容量を測定しました。

 

測定値は1.95uF、直流抵抗は無限大でここまで問題なしです

部品リスト上で済んだところを塗潰してみるとまだ5分の1くらいです



 

プロジェクト分割

すべての音源が1枚の基板に乗った状態でライン引き回しをしてしまいましたが、考えてみるとこれからガーバー出力するにしてもそのまま版下印刷にするにしても回路全体が対象になってしまう訳でうまくいきません。Kicadは1つのプロジェクトに階層的に複数の回路図は持てても基板は1枚だけということでしょう

しかたがないのですべての回路が含まれるプロジェクトを別名で保存し、1つの音源以外の回路、基板外形、部品配置を削除してプロジェクトを分割しました

 

バスドラム音源だけ切り出したプロジェクトの最初の部品配置、自動配線は以下のようになってます

 

この状態で部品を移動、回転で再配置しラインの絡まりをほぐし、いったんすべてのラインをRipUpして裏面優先で再自動配線、さらに屈曲点などを手動で修正してパタンを完成させました。

最初の状態より引き回しが簡潔になってほぼ裏面だけで完結。赤色のジャンパ線を表面に飛ばすことになります

回路図修正

回路図上でR102の「10k」表記は一見正常、プロパティを開いて詳細設定値を見ても大丈夫そうなんですが、よくよく見るとValueの「k」が変。全角で入力されてました

回路図上の表記はちゃんと半角ANK文字に変換されてるんですが。

プロパティを修正してDSNファイル生成、再度オートルータを実行しました。ルーティングは正常に開始され、最終的にラッツネストは少し残りましたがだいたいの感じがわかればそれでOKです

左から2列目上から2,3枚目の基板は1枚目の基板と引き回しは同じになるタム/コンガ音源なのでネットリスト読み込みのまま部品手動配置は省略しました。そのため部品がごちゃっとかたまっているのでラッツネストが大量に残っていますが問題ありません

オートルーティング

各基板へざっくり部品配置ができたのでラインの引き回しをやってみます。足のピッチが広いスルーホール部品のみの低密度アナログ回路なんで手作業でもいけますが先ずはオートルータで仮配線し、こんがらがってるところは部品の移動、回転で引き回しを解きほぐし手動でルーティングする作戦です

そこでオートルータに引き渡すためのSPECCTRA DSN データファイル(*.dsn)に書き出し。FREE Routingで読み込んだのですがこれがうんともすうとも動きません。エラーも出ずファイルが読み込まれないのですが、部品点数が多すぎなんでしょうか(約1100点)

無償ツールなんで規模に制限があるなら仕方がないのですが、これではどうかと試してみました

いまは1つのプロジェクト内の1つの回路を複数の基板に部品を分割配置していて、それぞれをEdge.Cutsレイヤの矩形で囲っているのですが、これがオートルータ内で複数の基板があるとみなされてはじいているのでないかと。各基板の外周をF.fabレイヤに移し、全体をEdge.Cutsレイヤでくくり1つの大きな基板としてオートルータに読み込んでみました

 

やってみるとこれが当たっていたようでファイルの読み取りが始まりました。ところが数秒後に今度はエラー発生!

これはネット検索するとすぐに原因がわかりました。図面上の部品定数やテキストに「μ」や「Ω」といった全角文字・・というかunicodeが含まれているのではないか、というのですがそれは覚えがありません。しかもどこで検出したかが判らないのでこれは困りました

出力されたDSNファイルは約2.6Mバイト、テキストで4万7千行もあります。目視で探すのは無理、検索しようもないのでASCIIコードじゃない部分を探す簡単なツール作成

いまどきなら便利なスクリプト言語があるのでしょうが、いまだにMSC6で書いてます

瞬殺で結果でました。付近をバイナリで見るとR102の値っぽいですね

 

DSNファイルをテキストで開いてR102で検索すると値の単位部分がなんか化けてました・・・

 

部品配置完了

残りの基板にも部品を配置していきます。

シンバル音源とオープン/クローズハイハット音源

そして最後の2枚。アクセント信号発生基板・・これには汎用的に使うホワイトノイズ、ピンクノイズの発生回路も乗ってます。・・とすべての音源からの信号を混ぜてライン出力するミキサ基板です。

いちおう基板内では信号の流れに沿うように部品を配置していますが、引き回しがどうなるかは全く考慮していません

こちらも進行中

リズム音源の方も実は密かに進めてます。規格化基板に部品をばらまいてるだけですが。

 

ハンドクラップス音源

  オリジナルのマシンでは特徴的とされている音で回路もかなり複雑です。ここでロームのVCA-IC(SIP9ピン)が使われてます。そのほかにQUADコンパレータとかなんか面妖な回路になっていて動作が追い切れてません

 

マラカス音源

 他の音源回路に比べて部品数がすくなく、回路も単純です。ただし他の基板で生成したホワイトノイズが必要です

カウベル音源

 これは回路が結構規模が大きくなってます。ちょっと変わっているのは大元の音源にCMOSシュミットインバータ4584のそれぞれにCRを付けた異なる周波数の弛張発振器を6個並べたものを使っています。この信号はシンバル、ハイハットにも流用されることになります

 

基板設計完了

1枚できればいいので久々に手製で行ってみるかと思ってたアナログ基板ですが、出来るだけ裏面だけのパタンで・・屈曲が少なくなるように部品配置を最適化して・・といじっているうち案の定GNDベタパタンに離島があちこちできてしまい、それを修復してやっと接続してもGNDが延々と引き回されることになりうまくありません

だったら両面にして表面銅箔にパタン無しGNDベタを設ければ解決しますが、やはり裏面で引ききれないジャンパ線代わりのパタンも入れたくなり結局両面設計に戻ってしましました。

こなったら外注した方が早く安いわけで、初めて依頼する業者ですが5枚ならより安くなるようなところがあったのでやってみます