CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

BBG電位

BBGで生成された負電圧はシリコンダイのサブストレート電位として与えられるようですが、これはMOSFETの物理的な動作原理そのものにかかわるわけで、いままでCPUが曲がりなりにも動作できていたのが不思議です。

間違った接続でもメモリからのコードフェッチ、メモリの絶対番地への書込み、論理演算はできていて、わかる範囲でおかしかったのがデータやアドレスの加減算だけ、しかも加減算の結果がXOR値だったいうことはビット間のキャリー伝搬ロジックだけが動作してなかったということになります。

でもまずは正常に動いて一安心。実際に使うデバイスのマニュアルを見なければダメという当たり前の結果になりました。

 

正常動作しているとき、BBGで生成している電圧をみてみると

(ch1:+5V電源、ch2:/RESET信号、ch3:BBG電圧)

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ノイズでかなり輝線が太いですが、確かに負電圧が発生していて主電源ON後20msくらいには約-2.5Vで安定します。RESETが解除されるのは約80ms後なのでCPUが動作開始するときにはもう大丈夫となります。

BBGの内部回路は判りませんが、例えば簡単に以下のような回路としてシミュレーションすると

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CPUの内部容量C1がどれくらいかは判りませんが、ダイ上に形成できる容量なんてせいぜい数pFなので仮に1MHzで駆動されるとしても、安定するまで実際に近い20~30msかかるのがわかります。(緑線)

さらに、外付けコンデンサを推奨の1uFにすると(赤線)リセット時間内で必要な電位が得られるかどうかが心配です。

 

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