CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

エッチング失敗

引き続きエッチングしましたが、結果から言うと久々大失敗です
 
以下がエッチング直後の状態です。
基材の紙エポキシが剥き出しになり真っ白、レジスト部分は当時のものは「カメレオンレジスト」と称されていて感光が進むとどんどん色が濃くなり、最終的にこのように真っ黒になります
白と黒のコントラストが美しく、エッチングもちゃんとできているように見えますが細かいところをみるとダメダメです
 
イメージ 1

先ず、このような状態になるまで細かいところのエッチングがなかなか進まず、通常の3倍くらい1時間近く
かかっています。特にライン間や、ランドとベタグラウンドの間のドーナツ状の部分がなかなか抜けず放置している間に先に終わった部分のサイドエッチがどんどん進みパタンが痩せ細ってしまいました。
 
考えられる原因ですが
1つは現像不足、水洗い不足なのかレジストの薄い膜がどうしても残ってしまうようです。カプトンテープの痕の近くにゴミのように残った銅箔がありますが、この島のような溶け残りがあちこちに出来ていました
 
もう一つはポジフイルムの出来も悪かったようです
上の写真で赤で囲ったあたりで横ライン同士が密着して分離していませんが、この部分の元のフィルムを見るとこんな感じ。
 
 
イメージ 2
 
縦ラインはシャープですが横ラインは隙間に滲みがあってこれではレジストが残ってしまっても仕方ありません
実は露光前に気付いていたのですがプリンタドライバで濃度や用紙選択、印刷モードをいろいろ変えてみてもどうにもうまくいかず、もうやっちゃえと見切り発車した結果がこれです。
 
実際に印刷出力するときは90度左回転している状態でプリンタヘッドはこの写真でいうと上下方向に移動して印刷されます。
つまり横方向の解像度はプリンタノズルの配置で決定され精度が高いですが、縦方向はヘッドのメカニカルな駆動精度に拠ってしまうのである程度ラフになるのは避けられないともいえます
ただ以前はもっときれいに出てた気もするのでプリンタ駆動系の劣化ガタとか、ノーブランドの交換インクを使ってしまった影響もあるかもしれません
ここではライン幅0.3mm、クリアランス0.2mmのデザインルールなのでまぁがんばりました
 
というわけでフィルムと現像さえちゃんと管理すれば25年物基板でも十分使えるといえます。
レジストの耐エッチング性能も優れていてサンハヤトは高価だけどやはり偉い。
25年出番を待ち続けた基板には無駄にしてしまいほんとにすまんことしました