CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

痛恨の・・

486CPUの動作とは全く関係のないファン制御に熱中してたのが一段落してその熱も冷め(ファンだけに)さて本筋に戻って486ボード上のアプリに取り組もう、としていたのですが最近どうもボードの動作が変なのです

モニタは起動してアプリもロードできるのに実行するといきなりリセットがかかる、モニタは起動するけどコマンドを打つとリセットする、果てはモニタすら起動しないという致命的な状態に落ち込むことがたびたび起きるようになりました。もともとロジックの設計が悪いとか、どこかが接触不良になってプログラムが暴走してるのかと思いこんだのですが、よくよく調べると実際ハードのリセットラインがドライブされてました

RESETを生成するのは電源監視リセットICのTL7705Aなわけでどうも減電圧検知が動作しているようです。

ボードのパタンを改めて見直してますがVCCラインをハイライト表示すると本当に貧弱です。

VCCネットは12mil(0.3mm)幅のデザインルールで引いていて特に上図のオレンジ矢印のラインはここ一か所にCPUの全電流が流れていることになります。そんなわけで右下の電源供給コネクタと左上のTL7705A付近のVCC電位差が0.3V位あり、さらに実行コードによるCPU電流の変化やファンを回したことによる電流の増加、スイッチングノイズの重畳によってTL7705Aのセンス電圧4.55Vtypを瞬間でも割ってしまったことは十分考えられます。そもそも0.3mm幅パタンに1A流すというのはプリント基板設計での一般的な許容電流とされる1A/mmを超えてしまってます。よく焼き切れなかったものです

GNDネットはペタパタンも併用してこちらは問題ありません。

 

これの対策ですが電源供給コネクタから最も遠いCPUの電源ピンまでバイパスを引くことにします。パタンミスは今までなかったのに、ここで痛恨のジャンパ飛ばし。しかも信号線のようにUEWという訳にはいかず、太めのビニル銅線でやっておきます

ロジックのミスはなかったとは言え電源の引き回しはパタン設計の基本中の基本でした。ただこれ以上太いラインでの引き回しは難しく今後は4層基板が視野に入ってきます