CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

バス制御(2)

未使用端子のpullup/downがちゃんとできているか、芋ハンダになってないか確認してみましたがこれは問題なし。そもそもバスホールドモードになっているか、つまりBREQHLDA信号が応答しているかを見てみるとこれらの信号もふらふらしていてどうもハイインピーダンス状態です。ですがBREQ is active HIGH and is never floated.とあるのでハイインピーダンスになるのはやはりなんか変です。

さらに信号を探るとUP#という入力があります

これは486CPUと全ピンをパラに接続したアップグレードソケットに新しいCPUを挿入すると現状の486CPUは全入出力ピンをバスから切離し、自身の機能を停止する信号でした

ボード上ではこの信号は未使用・未接続で、まさにこれが怪しいのですが、

信号の説明にもあるように内部にプルアップ抵抗が仕込んであるようで未接続ではネゲートでした。(アップグレードソケットがあったとしてもCPUが挿しこまれるとは限らない訳で)

この頃のインテルのCPU戦略は混沌としていて486DXに対してFPU機能を殺した廉価版486SX(たぶんシリコンダイは同じでFPUのテストを省略しただけ)を出したり、やっぱりFPUが欲しい人のためにコプロセッサ487SX(たぶんシリコンダイは486DXと同じで既設の486SXを機能停止させて全機能を乗っ取る)とか、さらにオーバードライブプロセッサが出てきてバリエーションが一気に増えた気がします。

アップグレードソケットはその対応のためのもので、ユーザにCPUを追加換装させて性能向上させる方法は多少延命効果はあったかもしれません