CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

CE逆接

どこをミスったかと云うとQ1(2SC2712)のフットプリントのピンアサインが間違ってました。コレクタとエミッタがテレコになっちゃってます。これ何で間違えるのかというとKiCADはシンボルとフットプリントが膠着的でなく自由な組合せが可能です。いくつもあるトランジスタのシンボルを適当に使うとフットプリントのピン番号に引き当てされたとき端子機能が合致しなくなるのはあり得ることで、いずれにせよ出来上がったパタンを入念にチェックすべきでした。

 (TMS9995ボードでもやらかしていて、その時は完全に裏返しになるシンボルを選択してしまった)

 

さて出来上がった回路はコレクタ/エミッタが逆接、つまりこんな回路になります。

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普通だったら動きそうにありませんが、NPNトランジスタはその名の通りベース(Pチャネル)からみてコレクタとエミッタ(Nチャネル)で対称です。

(ではないと、ここに書いてありますが・・・・)

トランジスターをコレクター、エミッター逆接続で使用しても良いのでしょうか?

 

hFEが小さくなる、耐圧が小さくなる・・となっていますがLTspiceではどこまで特性をシミュレートしてるかわかりませんがON/OFFはしています。

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ただし、立上りと立下りの時定数が同じくらいに見えます。つまりQ1がONした時の抵抗が非常に高い(充電時と同じ10kΩ位)というのは想像つきます。

ちょっと周期が短いのでマニュアルリセットとして秒単位で見るとそれっぽい波形は出ます。

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では実回路ではどうか、ですが・・ 10Hzで入力ではRESETが立上りきらないので

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シミュレーションと同じように1Hz入力にするとちゃんとリセット波形になります

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あえて問題点を探すと、外部リセット入力があった時(Q1がONになったとき)のリセット出力の立下りに少し時間がかかっています。本来ならばC1 4.7uFに充電された電荷R1 100Ωで放電させるので瞬時で済むはずですが、おそらくCE逆接でhFEが低下してIcも小さくなり放電電流が制限されてるのではないかと。

誤った回路ですが、とりあえず期待通りの動作をするので結果オーライです