CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

しくじり初め

年も改まったことだし原点に立ち戻ってマニュアルを読み返してました

 

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PDF版を見つけたのですが、以前にリアルの本も見たことがあります。1000ページ以上もある電話帳みたいです。(今時そのたとえは通用しませんが)このころメーカによってマニュアルのシンボルカラーがあってナショセミはこのように白とブルーでなかなかおしゃれ。テキサスは黄土色にエンジ、AMDは緑一色、インテルは黒とかでこれらの分厚い大部がずらっと書庫に並んでいるのは壮観でした。

ページ数が多いのでプログラミングとかが詳しく書かれているのを期待したのですが、これはあくまでもハードウェアのデータシートであって周辺を含めたファミリ各デバイスのマニュアルとアプリケーションノートの集合体にすぎません。

いままで単品のCMOS版のNS32C032のマニュアルで設計を進めてしまったのですが、今回このマニュアルで実使用したNS32032(データシートではXMOS™プロセスだと云ってる)も参照することができました。ところがこれを見ているうちにエライことに気付いたのです。

普通CPUのプロセス、テクノロジが変わっても入出力の電気的特性が変わるくらいでソフトウェア、ピン配置はコンパチで差し替えは大体できるんじゃないかと考えていました。

 

ですがNS32C032NS32032ではピン機能が違ったのです!

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 NS32032でRESERVEDになっていたピンの何本かがNS32C032では電源ピンに使用されました。逆にいうとNS32C032にあわせてパタン設計したのでNS32032RESERVEDピンに不要な電源を与えてしまっています。データシートにも「特に指定がない限り、予約ピンはオープンのままにしてください。」と明記されていますし、もしもこれらのピンに公開されていない機能、例えば出荷検査時に使う信号とかがアサインされているとちょっとイヤです。

ですが一番ヤバそうなのがNS32032の50ピンにアサインされているBBG(Back-Bias Generator)というピンでパタンではこれを+5Vに直結してしまいました