CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

規模縮小

ということで、無難なところで選んだのがこれです。アナログデバイセズの16ビット固定小数点DSP、ADSP2101です。セラミックPGAが見た目いいですし一気に規模が小さくなって68ピンなのでこれなら扱い易そう。

 

f:id:O3I:20200613074803j:plain

パッケージはすでに作ったテキサスのTMS320C25そっくりですが、機能性能でいうと同時期のTMS320C50シリーズの対抗馬として発表されたのではないかと思います。テキサスもアナデバもそれぞれのチップを使った低価格の評価キット(DSK)をリリースしていました。

その後のアナログ国盗り合戦はテキサスはバーブラウンとナショセミを合併、アナデバはリニアテクノロジーをとったわけで両者互角の戦いですね

 

データシートを見ると構成は非常にわかりやすく、これがそのままほとんど回路図です。アドバンスドハーバードアーキテクチャですが外部バスは共用しているので通常のメモリのように配置できます。

 

f:id:O3I:20200614165845j:plain

 

おもしろいのがプログラム空間のワード幅が24ビットで、こんなのは今まで見たことがありません。一方データ空間は16ビット幅とサイズが違いこれがハーバードアーキテクチャのなせる技です。さらにブートメモリ空間というのもあってこれは8ビット幅です。これは起動時にプログラムメモリに自動転送して実行させるコードをROMに入れておく場所で、ROMは1個ですむのでデバッグはらくそうです