CPU実験室

誰も見向きもしない古いCPUをいじって動かしてみようというプロジェクトです

NS32000用GCC(2)

まずbinutilsからビルドします。

落としてきたファイルを解凍し、生成されたディレクトリに移動してからcofigureスクリプトを実行します。

 tar zxf binutils-2.27.tar.gz

 cd binutils-2.27

 ./configure --prefix=/usr/local/ns32k --target=ns32k-pc532-netbsd --disable-nls

そのときインストール先とターゲット名を指定しています。--disable-nls マルチリンガルに対応しないというオプションのようですが日本語は使えなくてもいいのでこのままです

しばらくしてプロンプトに戻るとMAKEFILEができあがっているので

 make

でビルド開始。メッセージを垂れ流しながら進行しますがスクロールが速くて何やってるのがわからないのと、見ているといつエラーで止まるかドキドキしてしまうのでそのまま放置。30分ほどたってみてみたらエラーなしで無事プロンプトに戻っていてビルド成功です。最後に

 make install

で成果物が指定のフォルダにコピーされました。

 

次にGCCのビルドですが、最初にNETBSDのサイト

https://archive.netbsd.org/pub/NetBSD-archive/NetBSD-1.5.3/pc532/binary/sets

から次のファイルをとってきて展開しておくこととなっています。

base.tgz    03-Jul-2002 07:12  16420kB
comp.tgz  03-Jul-2002 08:11  11776kB

 

ビルド時にインクリュードファイルだけ参照するのか理由はわかりませんが言われるままフォルダを掘ってそこへ展開。

 mkdir /tmp/NetBSD-1.5.3
 tar zxf base.tgz -C /tmp/NetBSD-1.5.3
 tar zxf comp.tgz -C /tmp/NetBSD-1.5.3

 

これでいよいよGCC本体のビルドです。手順はbinutilsと全く同じですがcofigureスクリプトにいろいろオプションがついてます。いらないライブラリは作らないという指定のようですがこれも言われるがままにそのまま実行です


 tar zxf gcc-3.4.6.tar.gz

 cd gcc-3.4.6

 ./configure --prefix=/usr/local/ns32k \

  --target=ns32k-pc532-netbsd -enable-languages=c,f77 --disable-nls \

  --with-headers=/tmp/NetBSD-1.5.3/usr/include/ --with-gnu-ld --with-gnu-as \

  --disable-shared --disable-threads --disable-libmudflap --disable-libgomp \

  --disable-libssp --disable-libquadmath \

  --disable-libatomic --disable-libjava --without-multilib

 make

 make install

 

これも1時間位かかりましたが無事終了。今回は先人の実績によるものですがあっけないほど簡単でした。

インストール先のBINフォルダを見るとコンパイラドライバGCCをはじめアセンブラ、リンカなどのユーティリティもちゃんとセットアップできているようです。

 

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